22歳で起業した会社が年商1億、利益5000万になるまでの体験談を語る。
こんにちは、メンタル激弱社長です。30歳の鬱ぎみな独身です。
僕の経営しているゲームアプリ開発会社は年商1億円で、経常利益が5千万円程度あります(2018年4月〜2019年3月)。
これだけ聞くと、すごい順調だと思われる人が多いと思いますが、実際はそんなに気楽なものではなく、今までも成功よりはるかに失敗の方が多いです。
そして、持ち前のネガティブな性格なため、失敗の記憶の方が強く残っています。
そんなダメダメな僕の失敗談から、学んだことや、みなさんにも役に立つかもしれないことを解説していこうと思います。
<会社の売上推移>
- 1年目:売上0
- 2年目:売上0
- 3年目:売上0
- 4年目:売上100万円ぐらい
- 5年目:売上2000万円ぐらい(利益800万円ぐらい)
- 6年目:売上4800万円ぐらい(利益2000万円ぐらい)
- 7年目:売上1億円ぐらい(利益5000万円ぐらい)
3年目まで売り上げがほぼ0という衝撃の業績です… (゚Д゚)
しかし、4年目から少しずつ売り上げが発生し、今年はなんとか売上1億円になりました。
- 1年目〜3年目
学んだこと:失敗を受け入れることの重要性
1年目〜3年目は売り上げはほぼ0でした。
この3年間は僕の起業の中で最も意味のない3年間でした。
では、このときの実体験とそれから学んだことを説明したいと思います。
ズバリこの3年間にやっていたことは、「音声SNSの開発」です。
僕は学生のころ学生向けのビジネスコンテストに出場し、そこで運良く入賞し、投資家から投資を受けて会社を作ることになったのです。
当時はLINEが世間に徐々に広がっているタイミングで、SNS系のサービスに投資が集まりやすかったのです。
さて、この頃の僕はやる気も満々でエネルギーに満ち溢れていました。
そんな僕はそれから3年間、全く使われない音声SNSを開発し続けたのです。
今思うとかなりやばい行動ですが、当時の僕は大真面目。
来る日も来る日もユーザーに使われないSNSに機能を追加しては、「これでユーザーが増えるはずだ!」と思い込んでいたのです。
そして・・・何の結果もなく3年がすぎました。
この時は従業員も自分と共同創業者の2人だけで、どちらもアルバイトをしており会社は潰れませんでした。(潰れないというか、まだ会社として機能していなかったという方が正しいかも…。)
この経験から僕が学んだことはズバリこれです。
- 失敗を受け入れることの重要性
1つ目の「失敗を受け入れる勇気」ですがこれは当たり前のようで結構難しいですよね?
これについては、よく「失敗したけどいい経験ができた」とか聞きますけどそんな自分を騙すような言い訳は無意味だと思います。
「失敗」は「失敗」にすぎません。
そこには戦略や行動に「間違い」があったために「結果」が出なかっただけです。
当時の僕はそれを受け入れることができませんでした。
「今はうまく行ってなくても頑張り続けていれば必ず結果が出るはず」と本気で思っていたのです。
でも、結果は出ません。
当然ですよね?
「やり方」が間違っているのにどれだけ努力をしても「結果」が出るはずありません。
心の奥底では、「このまま開発しても意味ないでしょ…」と薄々気づいていたと思います。
しかし、この時の僕は、失敗を受け止める勇気がありませんでした。
「きっとうまくいく」と自己催眠をかけることで精神の安定をなんとか保っていたのです。
だから、3年という膨大な時間を無駄にしてしまったのです。
これから言えることは、
「失敗」自体はわるいことじゃない。
「失敗を認めないこと」が悪いことなんです。
そうじゃないと何も学べませんからね。
おすすめなのは失敗と判断するライン、つまり「撤退ライン」を決めてから挑戦するべきだと思います。
感情で判断するとどうしても不都合な真実は受け入れたくないor変なフィルターを通して物事を見てしまうので事前に時期と数値を決めておけば安心です。
それで失敗を早めに判断して、次のビジネスを試せばいいのです。
そちらの方が確実に成功確率は高くなるはずです。
- 4年目〜5年目:売上100万円〜2000万円
学んだこと:儲けようとすると儲からない
ちょうどこの時はやっと音声SNSの失敗を受け入れて、次の事業に方針転換を始めたときでした。
このときのメンバーは自分を含めて共同創業者の2名だけ。
この頃には投資金も底を尽きかけていたので、なるべく早くキャッシュをうむ事業をやることにしました。
それが、ゲームアプリの開発です。
僕たちが作るのはカジュアルゲームと呼ばれるシンプルなゲームアプリで、広告収益モデルのゲームです。
これは割と早めに立ち上がり、すぐに広告収益が発生しだしました。
尽きかけていたキャッシュがギリギリのところで回復。
そして、この時初めて僕たちは「お金を稼ぐ」という経験をしたのです。
起業して4年目ですよ!?
時間かけすぎでしょ!?
恥ずかしいですが、これがまぎれもない事実。
僕たちは経営者4年目にして初めて売り上げを出したのです。
しかし、ここで「儲ける」ことに味をしめた僕たちは、再び愚かな行動に出ます。
それは「広告を誤タップさせる作戦」でした。
アプリの広告は大きく2パターン
- クリックされるだけで収益が出るもの
- インストールされると収益がでるもの
僕たちは1の「クリックされるだけで収益が出るもの」でした。
なので、僕たちはひたすらにユーザーさんが誤タップするようないやらしい位置に広告を表示してクリック数を稼ぐという暴挙に出たのです。
もうここまでやると本当にただのアホとしか言いようがありません。
当たり前ですが、そんな広告の配置をしていたら、ユーザーさんからも広告会社さんからも嫌われます。
アプリのレビューは星1のオンパレードで、広告単価はすぐに下げられてしまいました。
この時の僕たちは「自分たちが儲けること」しか考えていなかったんですね。
ユーザーさんでも広告会社さんでもなく「自分たち」。
そんなビジネスがうまく行くはずないですね。
人間関係もビジネスもそうですが、まずは自分たちが「価値を提供すること」が最優先で、その価値の輪の中にいるみんなが「利益」をえること。
つまり、参加者全員がWin-Winの状態が一番ビジネスは利益が出て、かつ継続していきます。
当時の僕たちは、自分だけがWinを独占しようとしてしまったのです。
結局瞬間風速的な売り上げは出たのですが、すぐに売上は下がってしまいました。
- 6年目〜7年目:売上4800万円〜1億円
学んだこと:競争をしない重要性
広告を誤タップさせるという愚かな行為を反省した僕たちは、ここで初めて「自分たちの価値」を真剣に考えました。(なぜこれまで考えてなかったのか謎ですが…。)
これまでだてに失敗ばかりしていない僕たちは、ここで初めてかなり念入りに戦略を立てました。(これもなぜ今までやっていなかったんだ…。)
その時、色々な経営本を読み漁っていました。
そして、僕の経営に対する考え方を変える本に出会いました。
それは、この本です。
[新版]ブルー・オーシャン戦略―――競争のない世界を創造する (Harvard Business Review Press)
- 作者: W・チャン・キム,レネ・モボルニュ,入山章栄,有賀裕子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/09/04
- メディア: 単行本
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割と有名なこの本ですが、恥ずかしながら僕は会社を数年経営していたのにも関わらずこの本の存在を知りませんでした。
この本を超ざっくり要約すると・・・。
「ブルーオーシャンでビジネスすべき」
つまり、競争をしてはいけない。
競争をしないためには「自分たち独自の価値」を追求すべき。
ってな感じです。
こう文章にしてしまうと当然のことなのですが、これは本当に重要です。
意識しないとすぐにみんなと同じような戦略をとってしまいがちです。
それは、すでに成功モデルがあるので「成功が確証されているモデルをなぞれば、自分も成功する可能性が高まる」と言う考え方だと思うのですが…それをしだすともうレッドオーシャンでの戦いですね。競争相手だらけです。
これは、ビジネスだけでなくYoutuberやブログにも当てはまる真理なのではないでしょうか?
こんな感じでも僕たちはとにかく競合がいないゲームジャンルを探して行き…とあるジャンルに目をつけました。
詳しいことは会社を特定されちゃうとイヤので、言えませんが…<(_ _)>。
ここで重要なのは、何か戦略を決めるときには、「競争を避けて戦う」方が「結果が出る可能性が高くなる」ということです。
これが僕が経営を通して学んだであろう3つの重要なことです。
- 失敗を受け入れることの重要性
- 儲けようとすると儲からない
- 競争をしない重要性
いかがでしょうか?
これは何も会社経営に限らず、個人で何かしようとしている人 にも当てはまるのではないでしょうか?
こんな風に偉そうに書いてますが、僕も毎日意識しないとすぐにまた元に戻ってしまいます。
自戒も込めて、書いたブログですので僕もこれからも徹底していこうと思います。